オフィチーナ・バッタリン ローマ コーティング
- JoyWorks Yada
- 8月29日
- 読了時間: 3分
今日まで自転車のコーティングをお任せ頂いておりますが、いつも驚くのがフレームの価格です。
自転車の価格というと、一般的には完成された自転車の姿を想像されます。
しかしですね・・・
ある程度の価格帯を超えてくると、自身でパーツを選び組み上げていくことになります。
そのメインとなってくるのがフレームですね。

はい、この部分です。
お値段7ケタでございます(^^;
フレームだけです。
これにコンポーネントやらホイールやらが組み込まれていきますので・・・
完成する頃には渋沢栄一さんが200人以上は旅立たれるのではないかと(笑)

今回のフレームはオフィチーナ・バッタリンというイタリアのメーカーです。
モデル名はローマ。
もうネーミングからして格好良過ぎですね!

カーボンが主流となった昨今ですが、こちらはスチールとカーボンのコンポジット。
とても珍しい組み合わせだと思います。

そしてこの特徴的なカラーリング!
メッキの上に塗装を重ねるクロモベラートという塗装方法らしいです。
フルハンドメイドで塗装にも相当手間がかかっているようなので、このお値段にも納得でしょうか。

早速作業に入っていくのですが、全体的に細かな傷がついてますね。
柔らかなクリアー塗装が施されているので仕方ないのですが・・・
このままコーティングを塗るわけにはいきませんので、まずは研磨で傷を除去していきます。

塗装がひじょうに柔らかく、塗膜も薄そうなので無理はできません。
深い傷がいくつかあり、やり過ぎはリスクを伴うことから完全除去には至りませんでした。

しかし、コーティングを塗布するとほぼ分からなくなりました。

ひとつの傷に拘るのも大切なことですが、あらゆる角度でどう映るかが一番重要です。
細かく何度もチェックしながら、磨きは全部で3工程、コーティングは2層で仕上げています。

色の深みが増したことに加え、光の加減で色味が変化する美しいカラーリング!
ついニヤニヤと見惚れてしまいました(笑)
この色気こそがイタリアですね。
理屈とかそういうものを超越したハイセンス!

フロントフォークも同時にコーティングしますが、こちらは未塗装のマット仕上げ。
あえてカーボンシートを貼り付けない無垢な仕上がりになっています。
最近はこの仕上げも主流になってきている気がしますね。
木目のようにひとつひとつ顔が違うってところでしょうか。
カーボンはコーティングを塗布すると、より目が強調されるので格好良いですよ!

ということで、オフィチーナ・バッタリン ローマ完成です!
こちらのフレームですが、日本に数本しか入っていない超希少なものです。
本来は触れるどころか、拝める機会すらないであろうフレーム。
作業をお任せ頂いて、とても光栄に思っております!
この度はご依頼いただき、ありがとうございました!
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